その確定申告丸投げパック、本当に安い?費用相場や料金体系の実態(開業税理士が執筆)

確定申告 丸投げパック 安い
(確定申告丸投げパックは安いの?)
  • 自分で確定申告をするのが面倒くさい…!
  • 確定申告丸投げパックを使ってみたいけど、安いかどうかわからない。
  • 頼む場合の費用の相場はいくら?どんなことをしてくれるの?

必要だとはわかっていても「確定申告の手続きが面倒くさい」と思ってしまう人もいますよね。

そんな人に便利なのが「確定申告の丸投げパック」です。

でも実際に使ったことがなければ、費用の相場はもちろん、

どんな風に手続きをしてくれるのかわからなくて、不安ですよね。

この記事では、FP2級の資格を持ち個人事業主の確定申告に携わる仕事をしている筆者が、

確定申告丸投げパックの費用相場や手続き内容について解説します。

確定申告丸投げパックを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

【この記事を書いた人】文章を書くのが三度の飯より好きな40代前半の税理士ライターです。会計や税務について様々なメディアに寄稿しています。上場企業経理として10年勤務(税理士資格取得)後、税理士・執筆業として独立開業しました。税理士としては常時15社の顧客企業の税務を担当しています。

確定申告丸投げパックは安い?費用相場をチェック!

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(確定申告丸投げパックの相場はいくら?)

確定申告の丸投げパックを使った場合、実際に手続きを行ってくれるのは、税理士です。

税理士料金には、以下のような項目があります。

  • 顧問料
  • 決算料金
  • オプション料金(年末調整など)
  • 税務調査立会費用

確定申告丸投げパックでは、顧問契約がなく「パックのみの単発契約」というところが多いです。

申し込む前に、パック料金の他にかかる費用がないか、必ず確認しましょう。

1. 白色申告の場合

白色申告の丸投げパックの費用相場は、5万円〜10万円ほどです。

売上高や収入に応じて、料金は前後します。

白色申告の場合、単式簿記で記帳の難易度が低く、

青色申告と比べて提出書類が少ないため、費用が安いのです。

ただし、白色申告には節税効果がないため、

翌年以降は青色申告で申告するよう提案されることがよくあります。

2. 青色申告の場合

青色申告の丸投げパックの費用相場は、売上規模に応じて変わります。

年間売上高 丸投げパックの費用相場
500万円未満 10万円〜
500万円以上 15万円〜
1,000万円以上 20万円〜
3,000万円以上 25万円〜
5,000万円以上 要相談

これらの費用はあくまでも相場で、事業内容などによっても変動します。

青色申告は複式簿記で帳簿をつける必要があり、申告に提出する書類も白色申告より多いのです。

そのため、白色申告よりも料金が高くなります。

青色申告は申告の手間がかかる分、55万円の控除を受けられるのがメリットです。

領収書やレシートがなくても、55万円分経費が上乗せされるイメージですね。

税金を抑えるために経費をたくさん使わなくても、青色申告をすることで節税になります。

また、複式簿記で細かく帳簿をつけているのでごまかしようがなく、

税務調査のリスクは白色申告よりも低いといわれています。

せっかく確定申告をするのであれば、節税ができる青色申告がおすすめです。

ただし、青色申告を丸投げパックで依頼する場合は、

遅くとも2月上旬ごろまでには、書類を全て預けましょう。

税理士にもよりますが、作成書類が多く複雑なため、

期日を過ぎて提出すると、対応してもらえない可能性があります。

>>自営業者は、いつのタイミングで税理士に相談すべき?

確定申告丸投げパックを利用する場合、自分の側ではどんな作業が必要?

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(自分で準備するものはある?)

確定申告の丸投げパックであっても、自分でやらなければならない作業はあります。

  • 領収書を残す(できれば勘定科目ごとに分ける)
  • 税理士事務所へ期日までに郵送
  • 会計資料を7年間保管する

などとなります。

確定申告をするためには、必ず、

  • 領収書
  • レシート

は残しておきましょう。

証拠書類のない経費の計上は、原則できません。

なぜなら、税務調査で脱税行為と見なされる可能性があるからです。

また、作業がしやすいように、

  • 領収書などは勘定科目ごとに袋に分ける
  • クリップでまとめる

などの振り分けをしておきましょう。

領収書は、必ず期日までに税理士事務所へ届けます。

特に青色申告55万円控除を受けたい場合は、3月15日までの提出が必須です。

税理士への提出が遅れてしまうと、対応してもらえない可能性があるので注意しましょう。

確定申告が終わったら、預けていた領収書が返却されます。

それらの領収書は、確定申告が終わったあとも7年間の保管が必要です。

領収書は7年間の保管義務があり、税務調査の場合も最大7年間まで遡られる可能性があります。

税務調査の際に、領収書がすべてなければ経費が全額認められない恐れもあるため、

必ず7年間保管しておきましょう。

>>自営業者は、いつのタイミングで税理士に相談すべき?

医療費控除の申告などもやってくれる?

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(医療費控除もやってもらえるの?)

医療費控除や住宅ローン(初年度)の申告は、オプションとして別途費用が必要になることが多いです。

以下のような申告も一緒にしてほしいときは、丸投げパックを申し込む際に確認しましょう。

参考までに費用相場を記載しておきます。

他の申告内容 費用相場
医療費控除 5,000〜1万円

(自分で集計した場合は無料の場合もある)

住宅ローン控除(初年度) 3万円〜
配当所得 5,000円/1件
譲渡所得 10万円〜
消費税の申告 2万円〜

丸投げパックを申し込む前に、

  • 本業の収入以外に収入はないか
  • 医療費控除や住宅ローン控除がないか

などをきちんと把握しておきましょう。

税理士にオプション料金を確認した上で、任せるのか自分でするのか決められますよ。

>>自営業者は、いつのタイミングで税理士に相談すべき?

確定申告丸投げパックはいつまでに依頼しないとダメ?

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(確定申告丸投げパックはいつまでに申し込んだらいい?)

丸投げパックを依頼したいときは、なるべく早めに申し込みましょう。

青色申告55万円控除を受けたい場合は12月末までに、

その他の場合でも1月末までに依頼することがおすすめです。

税理士によって、申し込み期限が異なります。

申告期限ギリギリに申し込むと「期限内申告はできない」や、

「青色申告55万円控除は受けられない」と言われることがあります。

希望の申告方法で申告するためにも「確定申告を丸投げしたい」と思ったら、

できるだけ早く依頼しましょう。

>>自営業者は、いつのタイミングで税理士に相談すべき?

確定申告丸投げパックを依頼したら別の契約を勧誘されたりしない?

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(別の勧誘をされることはあるの?)

税理士事務所によっては、丸投げパックを依頼すると、顧問契約の勧誘をされることもあります。

もちろん、必要がなければ断っても大丈夫です。

もし勧誘されたくない場合は、丸投げパックを主にやっている、

  • 税理士事務所
  • 記帳代行会社

に依頼するのも一つの手ですよ。

自営業者は、いつのタイミングで税理士に相談すべき?

 

このブログ記事を読んでいただいている方の多くは、

「なんらかの理由で、会計や税金の計算をなんとかしないといけない」

という状況の方が多いかと思います。

  • まずは自力でなんとかしよう…
  • とりあえず、今年は自分で確定申告やをってみよう。
  • 税理士さんに任せるとかはまだ早い気がするし…

↑こんなふうに考えながら、

コツコツ作業されている方も多いかもしれませんね。

ただ、今後もずっと事業や副業を続けていかれる予定の方であれば、

少しでも早く税理士に税金計算を依頼した方が良いですよ。

なぜかというと、事業を始めてからだいたい3年以内のタイミングで、

税務署から税務調査がやってくる可能性が高いからです。

(特に「利益が出ている新しい企業」は集中的に狙われます)

注意してほしいのは、

税務調査って「過去の年度にさかのぼってチェックしてくる」ことです。

事業や副業を始めて1年目〜3年目って、

事業者側も会計に慣れていなくて、

計算まちがいが生じていることって多いんですよね。

税務署は、私たち事業者側のそういう「弱いところ」をついてきます。

もし税務調査が入って計算のまちがいを指摘されると、

延滞税や加算税などばく大な金額のペナルティが課せられる可能性があります。

こういったリスクを避けるためにも、

「事業や副業を始めた最初の年度」から、

税理士に確定申告を依頼しておいた方が良いんです。

>>税理士費用の相場がいくらぐらいか?を知りたい人へ

うちには税理士なんてまだ早い…(←これ、危険すぎです)

(自力で税金計算!…は実は「超危険」です)

うちみたいな小さな規模のところには、

税理士なんてまだまだ早い…

↑ここまで読まれて、こんなふうに感じたかもしれません。

私も自営業長いことやってますので気持ちはわかります。

「税理士に依頼」とか、なんとなくハードルが高いですよね。

ですが、小さい規模の事業者ほど、

事業スタートした最初の年」から税理士に見てもらう方が良いのはまちがいないです。

(すでに経験豊富な経理スタッフを従業員として雇っているとかなら別ですが)

なぜかというと、

あまり知識がない状態で、自力で税金計算するのってあまりにもリスクがでかすぎるんですね。

税金の計算をいい加減にやってしまうと、下手すると会社がつぶれます。

(これは誇張ではなく、リアルな話です)

実際、私は過去に300名以上の自営業者さんや

副業サラリーマンの方たちとやりとりをしてきていますが、

事業を始めてまもないころに、

勘違いしてやってしまった会計処理のミスが原因で、

数十万円〜100万円以上の追徴課税(延滞税や加算税のこと)

を課せられてしまった人たちをたくさんみてきました。

税金は期限までに「現金で」払わないといけないのにも要注意です。

利益が出ていても、入金がかなり先で税金の納付期限にまにあわない…ってあるあるですからね。

ほんのわずかな税理士に支払うコストを節約したのが原因で、

何年後かにいきなり税務調査がきて、

ウン十万円、ときにはウン百万円もの追徴課税をとられる…。

なんて、馬鹿馬鹿しすぎますよね。

(最近はYouTuberとかでもそういう人増えてるみたいですが)

すでに事業や副業をスタートしている人なら、

少しでも早いタイミングで税理士に依頼しておく方が絶対に良いですよ。

>>自社の近所で「最安値の税理士事務所」を知る方法

「100万円以上も税金が安くなった…!」なんてケースもあります

(節税対策や補助金活用で100万円以上のお金が返ってくることもあります)

 

税理士は、自営業者や副業の人向けの節税対策や、

使える補助金などの活用方法を教えてくれます。

利益がかなり出ている年に適切な節税対策ができれば、

「100万円以上も税金が安くなった…!」

なんてことも普通にありますよ。

創業後1〜3年以内の自営業者だけが使える補助金とかもありますからね。

(※ 補助金=申請すれば政府からタダでもらえるお金のこと。これは期間限定なことが多いので、絶対に検討しておいた方が良いです)

節税対策や補助金を上手に活用できれば、

税理士に支払うコストぐらいは普通にペイできてしまったりします。

あと、経理のレシート整理とかってめちゃくちゃめんどくさいですよね…。

税理士に依頼すれば、こういう作業は全部変わりにやってもらえるのも大きいです。

毎日コツコツ領収書整理して、自力で確定申告…なんて早めに卒業しましょう。

これって経営者がやるべき仕事じゃないですから。

こういう「めんどうな割に1円も生み出さない作業」は税理士に丸投げして、

私たち事業者は売上を少しでも増やすことに集中しましょう。

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税理士って、地域によって料金相場がまったく違うので注意してください。

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