
- 会社の10年生存率が低いのはなぜ?
- とりあえず会社を設立してしまうのはNG?
- 会社を設立することのメリット・デメリットは?
会社の10年生存率はわずか6.3%とも言われています。
これから起業や法人化を考えている方は、そんなに低いの?!と戸惑ってしまうかもしれませんね。
会社の10年生存率は決して高いとは言えませんが、とりあえず会社を作ることが必ずしもNGというわけでもありません。
会社の設立を視野に入れているのであれば、法人化することのメリットやデメリットも知っておきましょう。
この記事では、会社の10年生存率が低い理由や、会社を設立することのメリット・デメリットについて解説します。
会社の設立を考えている方はぜひ目を通してみてください。

会社の10年生存率はわずか6.3%

会社の10年生存率はなぜ低い?倒産の理由トップ3
中小企業庁が公開しているデータによると、企業の倒産理由トップ3は以下のとおりです。
1. 販売不振
倒産理由で最も多いのが販売不振によるものです。
商品やサービスの販売が不振に陥る原因は様々ですが、事業がうまく行かなかったという理由が約70%に達します。
2. 既往のしわよせ
「既往のしわよせ」とは、経営状況が悪化しているのに解決策を出せず、徐々に資金が無くなり倒産する状況のことを指します。
スタートは良かったものの、好調を維持できず、いつの間にか資金が底をついてしまうという経営者が意外に多いのです。
3. 過小資本
以前は株式会社を設立するには最低1,000万円の資本金が必要でした。
この制度が撤廃されて、現在では1円から株式会社を設立することが可能です。
会社を設立したはいいものの、事業が軌道に乗るまで資金が持たず、結局は倒産してしまうというケースも少なくありません。
「とりあえず会社を作る」はありか?メリットとデメリット両方あり

メリット1. 社長個人と事業のお金を分けられる
とりあえず会社を作ることのメリットとして、まずは社長個人と事業のお金を分けられることが挙げられます。
事業の目的は資産を増やすことです。
個人として事業を行っていると、事業でいくら稼いでいるかがはっきりしません。
メリット2. 対外的な信用度が高まる
2つ目のメリットは、対外的な信用度が高まることです。
ここで言う「対外」とは、取引先や金融機関、従業員を指します。
取引先からの信頼度
フリーランスの活動も増え、社会的には以前より個人事業主との取引に対する考え方も変化してきました。
しかしながら、法人と比べるとまだまだ信用度という点では及ばないようです。
金融機関からの信頼度
取引先に対する信用度と同じく、金融機関に対しても信用度は個人事業主よりも勝ります。
理由の一つが商業登記です。
法人は定款で設立の目的や所在地・代表者の氏名や住所などの重要事項を登記しなければなりません。
そしてその登記の内容は誰でも閲覧することができます。
個人事業主の場合はそうはいきません。
従業員からの信頼度(人材確保)
個人事業主と法人の求人があった場合、どちらに応募したいと思うでしょうか?
一般的に考えて、法人の求人を選ぶ人が過半数でしょう。
会社を作り法人化することはすなわち、人材確保のしやすさにもつながります。
メリット3. 社長のやる気が出る
法人化によって社長のモチベーションが大きく変わるのも、メリットと言えるでしょう。
個人が夢のマイホームを購入するのと同じです。
この会社を大きくするという「やりがい」が生まれ、仕事にも熱が入るようになります。
デメリット1. 設立費用や税理士費用がかかる
会社を作ることのデメリットとして、まずは一定の費用が発生することが挙げられます。
定款認証
定款認証とは、作成した定款を公証役場で認証を受ける際に発生する費用です。
資本金の額によって多少の変動はありますが、資本金300万円以上で一律50,000円となっています。
なお、株式会社ではなく合同会社の場合、定款の認証を受ける必要はなく、手数料も不要です。
登録免許税
会社の設立にあたって法人登記をする必要があり、それにともなって資本金の0.7%を登録免許税として支払わなければなりません。
なお、算出した登録免許税が15万円未満の場合は一律15万円となります。
また、合同会社の場合、登録免許税は6万円となり、株式会社の約半額で済みます。
代行手数料
法人登記は自分で行うことも可能ですが、準備する書類も複雑なため、司法書士に代行してもらうケースがほとんどです。
この場合、手数料として数万円の手数料が発生します。
デメリット2. 経理が複雑になる
会社を設立して法人化すると、経理が複雑になるというデメリットもあります。
法人は1年に1回、会社の所得を申告し納税しなければなりません。
一般的には優遇された税制を受けることができる青色申告を選択します。
青色申告の適用を受けるには取引単位で仕訳を起票して帳簿を作成することが義務付けられています。
デメリット3. 会社のお金を自由に引き出せなくなる
会社を作ると、お金を自由に引き出せなくなるというデメリットも生じます。
会社のお金は社長のものではありません。
社長が自由に使えるのは役員報酬として受け取った金額だけです。
また、利益が出たからといって役員報酬を安易に変更することはできません。
定期同額給与といって、社長の報酬を変更できるのは決算期の1回だけだと認識しておきましょう。
自営業者は、いつのタイミングで税理士に相談すべき?
このブログ記事を読んでいただいている方の多くは、
「なんらかの理由で、会計や税金の計算をなんとかしないといけない」
という状況の方が多いかと思います。
- まずは自力でなんとかしよう…
- とりあえず、今年は自分で確定申告やをってみよう。
- 税理士さんに任せるとかはまだ早い気がするし…
↑こんなふうに考えながら、
コツコツ作業されている方も多いかもしれませんね。
ただ、今後もずっと事業や副業を続けていかれる予定の方であれば、
少しでも早く税理士に税金計算を依頼した方が良いですよ。
なぜかというと、事業を始めてからだいたい3年以内のタイミングで、
税務署から税務調査がやってくる可能性が高いからです。
(特に「利益が出ている新しい企業」は集中的に狙われます)
注意してほしいのは、
税務調査って「過去の年度にさかのぼってチェックしてくる」ことです。
事業や副業を始めて1年目〜3年目って、
事業者側も会計に慣れていなくて、
計算まちがいが生じていることって多いんですよね。
税務署は、私たち事業者側のそういう「弱いところ」をついてきます。
もし税務調査が入って計算のまちがいを指摘されると、
延滞税や加算税などばく大な金額のペナルティが課せられる可能性があります。
こういったリスクを避けるためにも、
「事業や副業を始めた最初の年度」から、
税理士に確定申告を依頼しておいた方が良いんです。
うちには税理士なんてまだ早い…(←これ、危険すぎです)

うちみたいな小さな規模のところには、
税理士なんてまだまだ早い…
↑ここまで読まれて、こんなふうに感じたかもしれません。
私も自営業長いことやってますので気持ちはわかります。
「税理士に依頼」とか、なんとなくハードルが高いですよね。
ですが、小さい規模の事業者ほど、
「事業スタートした最初の年」から税理士に見てもらう方が良いのはまちがいないです。
(すでに経験豊富な経理スタッフを従業員として雇っているとかなら別ですが)
なぜかというと、
あまり知識がない状態で、自力で税金計算するのってあまりにもリスクがでかすぎるんですね。
税金の計算をいい加減にやってしまうと、下手すると会社がつぶれます。
(これは誇張ではなく、リアルな話です)
実際、私は過去に300名以上の自営業者さんや
副業サラリーマンの方たちとやりとりをしてきていますが、
事業を始めてまもないころに、
勘違いしてやってしまった会計処理のミスが原因で、
数十万円〜100万円以上の追徴課税(延滞税や加算税のこと)
を課せられてしまった人たちをたくさんみてきました。
税金は期限までに「現金で」払わないといけないのにも要注意です。
利益が出ていても、入金がかなり先で税金の納付期限にまにあわない…ってあるあるですからね。
ほんのわずかな税理士に支払うコストを節約したのが原因で、
何年後かにいきなり税務調査がきて、
ウン十万円、ときにはウン百万円もの追徴課税をとられる…。
なんて、馬鹿馬鹿しすぎますよね。
(最近はYouTuberとかでもそういう人増えてるみたいですが)
すでに事業や副業をスタートしている人なら、
少しでも早いタイミングで税理士に依頼しておく方が絶対に良いですよ。
「100万円以上も税金が安くなった…!」なんてケースもあります

税理士は、自営業者や副業の人向けの節税対策や、
使える補助金などの活用方法を教えてくれます。
利益がかなり出ている年に適切な節税対策ができれば、
「100万円以上も税金が安くなった…!」
なんてことも普通にありますよ。
創業後1〜3年以内の自営業者だけが使える補助金とかもありますからね。
(※ 補助金=申請すれば政府からタダでもらえるお金のこと。これは期間限定なことが多いので、絶対に検討しておいた方が良いです)
節税対策や補助金を上手に活用できれば、
税理士に支払うコストぐらいは普通にペイできてしまったりします。
あと、経理のレシート整理とかってめちゃくちゃめんどくさいですよね…。
税理士に依頼すれば、こういう作業は全部変わりにやってもらえるのも大きいです。
毎日コツコツ領収書整理して、自力で確定申告…なんて早めに卒業しましょう。
これって経営者がやるべき仕事じゃないですから。
こういう「めんどうな割に1円も生み出さない作業」は税理士に丸投げして、
税理士費用の相場とかよくわからない方へ

「でも、税理士なんて知り合いにいないし、
そもそも税理士の料金相場とかさっぱりわからないんだけど…」
↑とはいえ、こんなふうにお悩みの方も多いでしょう。
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